夏の朝、水面より清廉に咲く蓮の花につらなる蓮の根。古来より生薬として、滋養ある食材として大切に食されてきた蓮の根から採れる蓮粉と和三盆糖蜜を練り上げました。蓮粉から生まれる独特のとろりとした口あたりと、和三盆のやわらかな甘みをお楽しみください。
れんこんのでんぷんである蓮粉と和三盆を練り上げた「西湖」と、笹と林檎を圧搾した貴重な水とオオバコから作った「希水」の詰め合わせです。
香り高い青さと合わせた「青さちりめん」、やわらかく小さめの「一越ちりめん」、大ぶりのちりめんの味わいを噛みしめていただく「鬼ちりめん」。3種の違った味わいを揃えました。
京の夏の味「鱧」を、色とりどりの夏野菜と取り合わせました。湯引きした鱧と特製の煮こごりに仕立てた鱧の子を主役に、上品な薄味に炊き上げた海老や、素揚げで旨みを閉じこめた茄子、ほどよい酸味のミディトマト、少し甘辛く煮た肉厚の椎茸、甘酢漬けでさっぱりといただく茗荷や蓮根など、それぞれの素材の風味を生かしてひとつひとつ丁寧にお支度しました。冷蔵庫でよく冷やしたお出汁のジュレをかけると、目にも楽しい冷製オードブルが完成。琥珀色のジュレを絡めた夏らしく涼やかな一皿は、おもてなしにもおすすめです。